切手の余白は切ってもいい?「耳紙」を残したほうがよい理由

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実家の片づけや遺品整理をしていると、周囲に白い余白が付いた切手シートが見つかることがあります。

「切手ではない部分だから、切っても大丈夫?」
「アルバムに入らないので、余白だけ切りたい」
「折れや汚れがある部分は、整えた方がよい?」

このようなご相談をいただくことがあります。

結論からいうと、切手シートや小型シートの周囲に付いている余白は、切らずに残しておくことが大切です。

この余白は「耳紙(みみがみ)」などと呼ばれ、発行時の状態や印刷に関する情報を確認する手掛かりになる場合があります。

価値が分からないまま切ったり、形を整えたりせず、見つかった状態のまま保管してください。

周囲に白い余白が残っている切手シート
周囲に白い余白が残っている切手シート。余白も発行時のシートを構成する一部です。

切手の「耳紙」とは?

切手は、大きな紙に複数枚をまとめて印刷し、1枚ずつ切り離せるように目打ちを入れて作られます。

完成した切手シートの上下左右に残る、切手が印刷されていない部分が耳紙です。「シートマージン」と呼ばれることもあります。

耳紙には何も印刷されていない場合もありますが、文字、数字、記号、色の印などが入っていることもあります。

見た目には切手ではない部分でも、発行されたときのシートを構成する一部です。

耳紙の文字や番号も確認材料になります

耳紙には、切手を製造した印刷所などを示す文字が入っている場合があります。代表的なものが「銘版」です。

切手によっては、印刷や裁断に使われた記号、色を確認するための印、シート上の位置を確認する手掛かりなどが残っていることもあります。

すべての耳紙に特別な情報があるわけではありません。

しかし、古い切手や収集対象となる切手では、切手本体だけでなく、耳紙に何が残っているかを含めて確認する場合があります。

切手シートの耳紙に残された銘版や印刷情報
切手シートの余白に残された文字や印の一例。古い切手では、耳紙に残された情報も確認材料になる場合があります。

余白を切ると、完全なシートではなくなることがあります

切手がすべてそろっていても、周囲の耳紙を切ってしまうと、発行時の完全なシート状態として扱われなくなる可能性があります。

比較的新しい未使用切手では、完全なシートとバラ切手で査定上の扱いが異なる場合があります。

「切手そのものは1枚も欠けていないから大丈夫」と思って余白を切ると、完全なシートであることを確認しにくくなります。

アルバムや袋へ入れるために、少しだけ切った場合も同じです。

一度切り取った耳紙を、元の状態へ戻すことはできません。

小型シートの余白も切らないでください

小型シートは、1枚または数枚の切手と、周囲の広い余白で構成されています。

通常の切手シートから切り取られたものではなく、最初から小型シートの形で発行されたものです。

周囲の余白には、記念行事に関する文字や図柄、発行年などが印刷されている場合があります。

余白を切り落としたり、切手の部分だけを取り外したりすると、小型シートとしての状態を損なう可能性があります。

切手の部分だけでなく、周囲を含めた全体をそのまま保管してください。

切手と周囲の余白が一体となった小型シート
切手と周囲の余白が一体となった小型シート。切手だけを取り外したり、余白を切ったりしないでください。

古い切手は、耳紙付きの1枚にも意味があります

耳紙が付いているのは、大きな切手シートだけではありません。

シートの端から切り離された1枚の切手に、余白が付いたまま残っていることがあります。このような状態は、一般に「耳紙付き」と表現されます。

古い切手やプレミア切手では、切手の種類、目打ち、裏のり、保存状態などとともに、耳紙の有無や、そこに残された情報を確認する場合があります。

ただし、耳紙が付いていれば必ず高く評価されるという意味ではありません。

評価の中心は切手の種類や状態ですが、耳紙は発行時の状態や位置を確認する材料の一つになります。

最初から付いている耳紙を、わざわざ切り落とす必要はありません。

折れや汚れがあっても、形を整えないでください

耳紙が折れていたり、端が傷んでいたりすると、見栄えを整えるために切りたくなるかもしれません。

しかし、傷んだ部分を切ってしまうと、どこまでが元の状態だったのか分からなくなります。

汚れを落とそうとして、水で洗ったり、薬品で拭いたりすることも避けてください。

切手が変色したり、裏のりが失われたりする原因になります。

折れている部分も無理に反対方向へ曲げず、平らなファイルや保護袋に入れて保管してください。

大きくて収納できない場合は、保管方法を変えましょう

大きな切手シートがアルバムに入らない場合は、耳紙を切るのではなく、シートが入る大きさのクリアファイルや保護袋を使用してください。

折り曲げず、湿気や直射日光を避け、できるだけ平らな状態で保管します。

切手へ直接セロハンテープを貼ったり、のりで台紙へ固定したりしないでください。

専用の切手用品がない場合でも、切手へ直接粘着面が触れない袋などで一時的に保護すれば大丈夫です。

特に、古そうな切手や、文字・番号が入った耳紙が付いているものは、そのままの状態で確認してもらうことをおすすめします。

何も書かれていない余白でも、切らないのが基本です

耳紙に文字や番号が見当たらなくても、不要な部分と判断しないようにしてください。

一般の方が見ただけでは、どの部分が確認材料になるのか判断しにくい場合があります。

また、周囲の余白が残っていること自体が、発行時のシート状態を確認する手掛かりになります。

切手を整理するときは、次の点に注意してください。

  • シート周囲の白い余白を切らない
  • 文字や番号が入っている部分を残す
  • 折れや汚れがあっても、形を整えるために切らない
  • 小型シートから切手だけを取り外さない
  • 大きくて入らない場合は、収納方法を変える
  • 古い切手は耳紙付きのまま残す

相談するときは、どのような写真を撮ればよい?

耳紙が付いた切手について相談する場合は、次の写真があると確認しやすくなります。

  • 余白を含めたシート全体の写真
  • 耳紙に書かれた文字や番号が読める写真
  • 切手と耳紙の境目が分かる写真
  • 裏面の状態が分かる写真
  • アルバムや袋へ入っている状態の写真
  • 全体のおおよその量が分かる写真

シート全体を撮影するときは、四隅が切れないようにしてください。

大量にある場合は、すべてを1枚ずつ撮影する必要はありません。まずは全体の量と、文字や番号が付いた代表的なものを撮影してください。

まとめ

切手シートや小型シートの周囲に付いている余白は、単なる不要な紙ではありません。

耳紙に残された文字や番号が、発行時の状態や印刷について確認する手掛かりになる場合があります。

また、耳紙を切ることで、完全なシートとして確認できなくなる可能性もあります。

折れや汚れがあっても、切ったり洗ったりせず、見つかった状態のまま保管してください。

切手の耳紙は、一度切ると元へ戻せません。

価値が分からず整理に困ったときは、余白を含めた全体の写真を撮り、切手を専門に扱う買取店へ相談することをおすすめします。

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